
裏ハムラと、脱脂+脂肪注入の違い

裏ハムラ法とは?
裏ハムラ法は、目の下のふくらみの原因である「眼窩脂肪(がんかしぼう)」を摘出せず、有効活用する術式です。
通常、クマの原因は眼窩脂肪が前方に飛び出すことでできる「ふくらみ」による影クマと、そのすぐ下にある「溝(凹み)」のギャップにあります。
裏ハムラ法では、この余分な脂肪を凹んでいる部分へ移動(再配置)させることで、平らで滑らかな目元を作り上げる治療法です。
脱脂+脂肪注入とは?
脱脂+脂肪注入は、目の下の膨らみを取る「経結膜脱脂」と、凹みを埋める「脂肪注入」の二段階で行う治療法です。
裏ハムラが「今ある脂肪を移動させる」のに対し、脱脂+脂肪注入は「不要な脂肪を取り除き、足りない場所には身体から採取した新鮮な脂肪を補う」という、引き算と足し算の考え方に基づいています。
それぞれの治療の適応範囲
| 比較項目 | 裏ハムラ | 脱脂+脂肪注入 |
|---|---|---|
| アプローチ法 | 移動 (眼窩脂肪を移動して再配置) |
引き算+足し算 (不要な脂肪を除去し、補給) |
| 適した クマのタイプ |
しっかりとした膨らみのある方 年齢の若い方 |
凹みの範囲が広い方 |
| デザインの自由度 | 眼窩脂肪の量に依存 | 自由度が高い |
裏ハムラの適応範囲
裏ハムラはデザインをする上で、目の下の脂肪の量に依存します。目の下にしっかりとした凹みがあるものの、脂肪の膨らみがない(足りない)場合は、治療が適応外となります。移動させる眼窩脂肪がしっかりとあることが前提となります。
脱脂+脂肪注入の適応範囲
脱脂+脂肪注入は、膨らみのある方、凹みのある方、混合タイプの方、全てのタイプのクマに適応できます。脱脂する量と注入する量をコントロールすることができるため、デザインの自由度が高いのが特徴です。注入する脂肪は太ももなどから採取する必要があります。
裏ハムラのデメリット

裏ハムラは、適応のある方には有効な治療法ですが、適応となる方はとても少ないのが現実です。裏ハムラが適応になるのは、年齢が若く、眼窩脂肪の膨らみがしっかりとあるタイプの方になります。年齢が50歳以上の方、凹み範囲の広いタイプの方は適応外となります。
クマが再発した時の治療法
目の下のクマはどんな治療法でも10~20年すると再発します。この年月によって頬の脂肪は下がり、目の下に「凹み」ができるため、再治療をする際は「注入」治療が必要になります。
裏ハムラをすると皮膚が癒着してしまうケースがあり、2度目の治療(注入治療)ができなくなるリスクがあります。クマ取り治療を検討する際は、目先の効果だけでなく、「10年後、20年後に再び適切なメンテナンスができる状態を保てるか」という長期的な視点を持つことが非常に重要です。
「裏ハムラ+脂肪注入」という治療法について

裏ハムラが適応外のタイプの方向けに「裏ハムラ+脂肪注入」という治療法があります。この治療法は、当院で行なっている「脱脂+脂肪注入」とは似て非なるものです。
脂肪注入は「凹み」を補う目的で行うため、眼窩隔膜と眼輪筋の間など、深い層に注入する必要があるのですが、裏ハムラでは、眼窩隔膜と眼輪筋を「剥離」するため、剥離してしまった層には注入できなくなります。
「裏ハムラ+脂肪注入」で行われる脂肪注入は「皮下」の層となるため、凹みへのアプローチはできません。したがって凹みを解消する根本的な治療法ではありません。
裏ハムラをすすめるドクターが多い理由

前述より、「脱脂+脂肪注入」の優位性についてご理解いただけたかと思います。ではなぜ、裏ハムラをすすめるドクターが多いのでしょうか?
理由は1つ。「脂肪注入が難しすぎるから」です。脂肪注入は、目の下の頬上部や、涙袋下のギリギリのエリアなど、皮膚の薄い所に行うのですが、注入を正確に、そして適量(ちょうどの量)を注入する。というのは非常に難しいのです。
脂肪注入はなぜ難しいのか?
脂肪注入をする前に「脱脂」を行いますが、脱脂の時点で多くの場合「腫れ」が起こってしまいます。その腫れによって、どこのエリアに、どのくらいの量を注入すればいいのか?というのが分からなくなり、勘で行わざるを得なくなってしまうケースがあります。
また、ヒアルロン酸注入は仮に失敗したとしても溶かすことができますが、脂肪注入はやり直しが効きません。一回の治療で完璧に決められる腕がないと目の下の脂肪注入をやってはいけないと考えています。
形成外科医は裏ハムラが得意?!
裏ハムラをされている医師の経歴を見てみると分かるのですが、形成外科出身の方が多い傾向にあります。
形成外科では、切る治療を行う機会が多いため、裏ハムラもその延長でできる手術といえます。
ただ、目の下への脂肪注入は、それとは領域が異なります。形成外科の中で「注入術」を行う機会はほぼないため、目の下のような繊細な部位に脂肪を注入する技術をもともと持ち合わせていないのです。
脂肪注入の最大のメリットとは?

脂肪注入は、凹みタイプの人にだけ適応。と思われがちですが、膨らみタイプのクマにもとても有効な治療法です。
皮膚を切らずにクマを解消
眼窩脂肪の膨らみが多い方の場合、膨らみにより目の下の皮膚が伸びています。この状態で脱脂を行うと、術後に余った皮膚が「シワ」となり現れてしまいます。
通常このようなケースでは皮膚を切る治療が必要になるのですが、当院では「切らない治療=脂肪注入」で改善が可能です。脂肪注入では、皮膚の余りをピンと張らせる調整を行うことで、術後シワになるリスクを回避しています。
クマ取りは、単純な治療ではありません。治療によって術後起こるリスク(凹み・シワ・しこりなど)と向き合った治療計画が必要です。
他院修正の症例が増えています

クマ取りで失敗して凹んでしまった。シワができてしまった。術前よりも悪化してしまった。などという理由で、他院修正を希望される方が、ここ数年でかなり増えています。
「失敗してしまったので助けてください」という方の再手術は勿論ですが、1回目の治療を請け負わせてもらったほうが、確実に良くすることができます。
院長 筒井裕介は、クマ取り治療をして16年目になりました(2026年現在)。クマ取りは残念ながら永久的な治療ではありません。当院では10年・20年後のことまで考え「脱脂+脂肪注入」を推奨しています。
脂肪注入は正確性が問われる難易度の高い治療です。できる医師は限られています。治療について迷われている方、切らずにクマを解消したいという方は、是非ご相談ください。

















